2017年12月01日

過去から現在へ 高校生と関ヶ原を巡る

こんにちは!記者(くしⅯ)と記者(ロマン)です!
今回は関ヶ原フィールドワークに同行した様子をお届けします。どうぞ!!

11月23日(木)、大谷大学は長野県にある伊那西高校と岐阜県関ケ原町にて高大連携フィールドワーク講座を行った。
歴史学科日本中世史コース中世後期ゼミの講師である川端泰幸氏の解説の元、フィールドワークに参加した川端ゼミ生と高校生はともに1600年に起きた関ヶ原の戦いで実際に戦地となった場所を訪れた。

実際に関ヶ原を周る前に、関ケ原町歴史民俗資料館の職員から大まかな戦いの様子を解説していただき、資料館に展示されている鎧や書状などを見学した。
館内は23日が祝日だったことや映画『関ヶ原』の影響もあり、年配の方や親子連れなどの姿が見られた。

雨の影響で松尾山の登山が中止になるなど天候には恵まれなかったものの、高校生は東軍の陣営を巡るコースと西軍陣営を巡るコースの二手に分かれ、自転車で町内を散策し自由にフィールドワークを楽しんだ。

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(出発前の関ヶ原一行)

はじめに、東軍陣営は最初に徳川家康が陣を敷いた桃配山を訪れる予定だったが、現在大規模な改修工事が行われており山内への立ち入りが禁止されていたため次の目的地である本多忠勝の陣へ向かった。
忠勝の陣は現在住宅地になっており、かつての大戦場にも今となっては人が住んでいるという時代の流れを感じさせた。

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(本多忠勝の陣)

続いて訪れた福島正則の陣は向かう途中に大雨に遭い、雨具を着用し視界の悪い中懸命に自転車にて移動した。
陣にたどり着き見学していると空は晴れ虹を見ることが出来た。
正則の陣は樹齢約800年の御神木の下にあり、小さなお社と鐘があった。高校生たちは鐘を鳴らし、関ヶ原の空には重々しい音が鳴り響いた。

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(福島正則の陣)

その後東首塚を訪れ、戦死者たちの死体の処理の話をゼミ生が語ると高校生たちは熱心にその話に耳を傾けていた。

また、東首塚のすぐ隣には大河ドラマ『おんな城主 直虎』にて菅田将暉が演じる井伊直政とその娘婿である松平忠吉の陣があった。陣に自生していた美しく色づいた紅葉の赤は、首塚で洗われた戦死者たちの流した血液と直政の愛用していた赤備えの鎧を思い起こさせた。

それからしばらく自転車で移動し、一行は関ヶ原の戦いの決戦地へ訪れた。

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(決戦地)

ここは最大の激戦地であり、西軍の石田三成の陣がはっきりと見える位置にあった。

最後に関ヶ原の東軍陣営で大きな武功を挙げた細川忠興の陣を訪れると、周辺は児童公園と貯水池になっていた。
その後訪れる予定だった黒田長政と竹中重門の陣は距離と時間の関係で断念したが、忠興の陣からわずかにそれらしい旗を見ることが出来た。


西軍陣営は決戦地を訪れたのち、石田三成の陣へ向かった。

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(石田三成の陣)

行く途中は急な登り坂になっており、攻め込んだ東軍はいかに不利な状況であったかが実感できた。

その後は島津義弘の陣や開戦地を巡った。島津義弘が鹿児島の人々に愛されている勇ましい武士であることや、先陣が福島正則と決まっていたにもかかわらず、井伊直政と松平忠吉の抜け駆けによる予定外の開戦であったことなどが、講師やゼミ生から解説された。

天候不良により予定していた箇所全てを周ることは出来なかったが、高校生は講師やゼミ生の解説に熱心に耳を傾け、学びを深めていた。


フィールドワーク終了後、高校生たちに話を聞いた。

関ヶ原を巡った感想を聞くと
「戦国の世を戦った武士たちがとてもかっこよく思えてきた」
「ここで天下分け目の戦いがあったおかげで今があるんだと感じた」
と目を輝かせて答えてくれた。過去の出来事が今に繋がっていることを学び取ったようだ。

参加した理由については
「歴史に興味があった。普段の自分はあまり積極的ではないけれど、今回思い切って参加してみてよかった」と語り、このフィールドワークに満足している様子だった。
「学生さんの分かりやすい説明で、歴史を楽しく学べた」
と、ゼミ生の話を聞き、歴史を学ぶことに興味を持った高校生もいた。

翌日は、大谷大学で伊那西高校の生徒によるパワーポイントを用いての発表があった。
東軍西軍に分かれての発表で、高校生たちは緊張している様子だったが、自分の考えも述べながら学んだことを発表していた。

2日目発表 (4).JPG

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(発表の様子)

同行した戸田みず季さん(歴史学科・第1学年)は伊那西高校出身で、自らも高校2年生の時に関ヶ原フィールドワークに参加している。
そんな彼女は後輩へ向けたアドバイスとして
「ぜひ好きなことをやってほしい。私も歴史が好きという理由で大谷大学を選んだ」と語った。
今回のフィールドワークでは、自身が愛する島津義弘についての豊富な知識を高校生の前で披露する姿が印象的だった。

この企画は毎年行われており、今年で4年目だ。
先輩から後輩へ、過去から現在へ、古戦場での学びはこうして受け継がれていくのだろう。
この企画が続く限り、大谷大学新聞社は高校生が学びを深める姿を見つめていきたい。

今回は特別更新のため余談はありません。
posted by 大谷大学新聞社 at 15:48| Comment(0) | 学外イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月12日

能舞台フェスタで感じた地域愛 〜インタビュー編〜

こんにちはー!!
記者(ロマン)記者(ひよこ)です✩
昨日に引き続き、5月7日(日)『第4回 能舞台フェスタin今宮御旅所』の取材報告をお届けします!
今回はインタビュー編です!(^^)! 

この能舞台フェスタ、すごいのは舞台だけではありません!
お店もすごいっっ!!

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(能舞台フェスタ会場のお店の様子)

能舞台フェスタと同時開催されていた西陣の朝市マルシェ🎵

西陣の朝市マルシェとは、町おこしの一環として2012年より定期的に開催されている地域のイベントのことです。


最初にお話を伺ったのは、様々な種類の木材を販売していた『岩井木材(株)』の岩井さん。
このイベントについて、

「とても良い催しだと思う。これを機に学生の方がもっと地域に馴染んでいくことを願っている。私も学生をサポートしたいし、共に活動していきたい」

と力強く語ってくださいました。

その後、主幹(あいす)記者(ロマン)は、特別に岩井さんのギャラリーや倉庫に案内していただきました!

ギャラリーの中は木のいい匂い!! 木造のオシャレな空間でした。

希望があればプレゼンなどのスペースとして貸し出せるとのこと!

私だったらここで本が読みたっ……いや、もはや住みたい!!
倉庫には木材の蓄えがたくさん!(これはほんの一部なんです)

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(『岩井木材(株)』さんの倉庫に備蓄してある木材)

「復興支援や、そのほかでも様々なことで協力できたら……」

とこのように廃材などを置いているそうです。

今宮御旅所からすぐ近くに店を構える『岩井木材(株)』さん。
毎週土曜日に、建築や最近流行りのDIYの教室を開いているそうなので、興味のある方は一度見学なさってみてはいかがでしょうか?

その後、会場に戻りぶらぶらしていると…野外にベッド!?


気になって近づいてみると……
マッサージのお店『はな椿』さんでした!

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(マッサージのお店『はな椿』さん)

能舞台フェスタに関してお話を伺うと……

「伝統芸能に触れる機会は滅多にないので、学生さんが出演される演目があることによって、来場者の年齢層が幅広いのが印象的。音色や声を聴くと、あぁ、京都だ。と感じます」
と話してくださり、このようなイベントでお店を出すことについては「地域の方々とマッサージを介して交流できるのが良い」 と笑顔☺

続いてはお隣の手芸雑貨の店『羊さんクラブ』さん。

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(手芸雑貨の店『羊さんクラブ』さん)

並んでいるたくさんのキーホルダーやアクセサリーは、すべてにお店の方の手が加わっていて、どれもかわいい! 素敵✨

「作ることよりも、アイディアを出すのに時間がかかる。材料のお店に行き、色々組み合わせて構想を膨らませるのが楽しい」

と語る言葉の端々には、物づくりが好きな気持ちが滲み出ていました!
記者(ロマン)は、ずっと目が合っていたひよこのヘアピンをお持ち帰りしました🐤

お次は、軽トラックでかき氷を販売する『フーテン』さん。

「これが本物の 手がき氷 や!!」 と言って、大きな氷を取り出し、山盛りかき氷を作ってくださいました!

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(手がき氷を作る『フーテン』のご主人)

普段は京都の大学周辺で焼き芋やかき氷などを販売していて、全国を回ることもあるそうです。
自身のお仕事について、

「こうして色んな出会いがあって面白い。添加物の入った商品が多く出回る中、安心できるものを食べてもらえるように頑張っている」

とおっしゃっていました。

大谷大学の近くにも、夜に学生が帰った後たまにいらっしゃるようです!!
帰りが遅くなった際「いしや〜きいも〜♪」の声に耳を澄ませてみてはいかがでしょうか?

続いて、個性的な帽子で一際目を引いていたのが、『PATĒ MOI』さん。
こちら、マッシュルームパテのお店です🍄

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(マッシュルームパテを販売する『PATĒ MOI』さん)

ロンドンのレシピを受け継ぎ、国産のマッシュルームをパテ(仏語でペースト状の意)にした無添加の品。

このマッシュルームパテ、みなさんも食べてみたいですよね!?

なんと!!!
6月に北区にお店がOPENします(^^♪

そんなに待てなーいっ!というそこの貴方。

5月20日(土)に、北大路ビブレで臨時出店なさるそうですよ!!

この機会に味わってみてはいかがでしょうか✩


今回取材をしていて一番感じたのは、地域の方々の地元への愛。
若い世代が伝統芸能を披露し、それを幅広い世代の人々が観て、笑顔になる。日本の伝統文化をこれからの世代に受け継いでいく、とても良いイベントだと思いました。

学生は、出演された方やボランティアの方が大半だったように感じたので、来年は、もっともっと若い人がお客さんとして来場し、さらに活気あふれたものになればいいなぁ……と思います✨

野外なので、伝統芸能が初めての人でも気軽に観ることができ、よさこいやバンド演奏など一緒に盛り上がれるものもあり、本当に楽しかったです^^
お店の方々も親しげに話しかけてくださり、私たちはお話だけでお腹いっぱいに。
あ、もちろん食べ物もしっかり堪能しましたよ(笑)

今年行かれなかった方は、是非! 来年、足を運んでみてはいかがでしょうか?
きっと素敵な出会いがあるはずです……!
以上、記者(ロマン)記者(ひよこ)でした(^^)

また会う日まで!☆彡

posted by 大谷大学新聞社 at 18:34| Comment(0) | 学外イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月11日

ゴールデンウィーク最終日、伝統芸能に触れる

みなさん、こんにちは!
記者(ひよこ)(ロマン)です。
主幹(あいす)記者(桃太郎)(れい)と共に、5月7日(日)に行われた『第4回 能舞台フェスタin今宮御旅所』の取材に行ってきました!

この能舞台フェスタは、江戸時代から伝わる能舞台を復活させようと毎年今宮御旅所で開催されています。

恵まれた天候の中、お年寄りから子どもまで多くの方が訪れ、舞台を楽しんでいました(*^▽^*)

能舞台を使用するにあたり今宮神社の宮司さんによって清められたあと、曽和鼓堂さんによる小鼓奉納によって能舞台フェスタがスタートしました。

京都大学能楽部金剛会をはじめ、同志社大学能楽部金剛会、同志社大学能楽部観世会、京都女子大学観世会などといった他大学による能の披露が行われ、力強く凛々しい表情で舞う姿に目を奪われました!
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(同志社大学観世会による仕舞の様子)

立命館大学邦楽部による箏と尺八と三味線の演奏は、心が和らぐような音色を会場に響かせました。
曲の間には楽器紹介があり、観客の方がより深く曲を楽しめる工夫がされていました。
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(立命館大学邦楽部による演奏の様子)

野中久美子さんによる能管の演奏は、澄んだ音色と所作の美しさで観客を魅了しました。
初めて聴いた能管に、記者ひよこ記者ロマン
「何でこんなに息が続くの!?」
と圧倒されてしまいました。
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(野中久美子さんによる能管の演奏の様子)

Euph&Sax(ユーフォニアムとサックス)のデュエットでは懐かしい童謡『ふるさと』『あかとんぼ』などが披露されました。
歌詞カードもあり、嬉しそうに口ずさんでいる観客の方も(^^)
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(中尾征爾さんと中尾小百合さんによる演奏の様子)

嵯峨野高校狂言部は、『口真似』『柿山伏』をユーモアたっぷりに演じていました。
独特な所作や面白さがあり、物語の中にいるような感覚になる演技でした。
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(嵯峨野高校狂言部による『口真似』)

中でも学生のパワフルさを感じたのは佛教大学の紫踊屋による『南中ソーラン』などのよさこい!
観客を巻き込んでの笑顔あふれるパワフルな演目でした。
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(佛教大学の紫踊屋による元気あふれる『南中ソーラン』)

『ほうとく寄席』では大谷大学や、京都大学の落語研究会の方々が落語を披露しました。
出演者の大谷大学落語研究会 鴨の家久ら馬さんは
「今回歴史ある能舞台という珍しい場所だったためとても緊張したが、やり終えてすっきりした。また、今後の改善点を見つけることができた」とおっしゃっていました。
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(大谷大学落語研究会による『動物園』)

クライマックスを盛り上げたのは、畳で作られた楽器を使った畳ソングを歌う日本畳製造楽器さん(´▽`*)
たくさんのイベントへの参加やTV出演もされています!
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(トリを飾った日本畳製造楽器さん)

このフェスタを陰で支えていた、学生ボランティアの方にもお話を伺いました。
我らが大谷大学の学園祭実行委員会、第2学年の中西俊颯さん!
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「地域の方々の意見を直に聞けたのが良かった。これからも参加していきたい」
と笑顔で話してくれました。

その他にも、会場整備や祇園祭ごみゼロ大作戦など、様々なことで沢山のボランティアの方々が活躍されていました。

このフェスタで、普段体験することのない伝統ある日本の文化を感じることができました!
興味が尽きない能の世界…… 明日は、フェスタに出店していた西陣の朝市マルシェの方々へのインタビュー特集です( *´艸`)お楽しみに!!
posted by 大谷大学新聞社 at 20:55| Comment(0) | 学外イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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